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法規

用途地域

ようとちいき

用途地域とは

用途地域(ようとちいき)とは、都市計画法第8条第1項第1号に基づき、都市計画区域内において市街地の良好な環境の形成や都市機能の増進を図るため、土地利用の目的や建築物の用途を計画的に区分・規制する地域地区のこと。住居の環境保護を主眼とする住居系地域、商業や業務の利便性向上を図る商業系地域、工業の効率的な操業環境を確保する工業系地域に大別される。建築基準法第48条および別表第二に定める用途制限と連動しており、各用途地域ごとに建築可能な建築物や禁止される建築物の用途が厳格に定められている。また、建築物の建蔽率や容積率の最高限度、道路斜線や隣地斜線、北側斜線などの形態制限の基準とも一体的に機能する。土木・建築工事の施工管理においては、工事対象地の用途地域を把握し、工事用仮設物や宿舎・事務所の設置制限、資材置場の適正配置、周辺住民に対する生活環境保全対策を適切に講じるための根幹となる制度である。

全国の基準

都市計画法第8条第1項第1号において、都市計画区域について定める地域地区の筆頭として用途地域が位置付けられている。同法第9条に基づき、住居の環境を保護するための住居系地域、商業その他の業務の利便を増進するための商業系地域、および工業の利便を増進するための工業系地域が体系的に規定されている。また同法第13条第1項第7号に基づき、市街化区域の全部について少なくとも用途地域を定めるものとされ、市街化調整区域には原則として用途地域を定めないものとされている。これら用途地域の指定に基づき、建築基準法第48条において、各用途地域内における建築物の用途制限が規定されている。例えば、第一種低層住居専用地域においては良好な住居環境を保護するため住宅や学校、診療所等以外の建築が厳しく制限される一方、工業専用地域においては工業の利便を極大化するため住宅や学校、病院、店舗等の建築が禁止されるなど、土地利用の混在による環境悪化を防止する措置が法的に義務付けられている。

教科書どおりにいかないところ

教科書や資格試験対策では「市街地では用途地域が厳格に指定され、住居系・商業系・工業系の区分に従って整然とした土地利用規制や建築制限が適用される」と教わる。しかし北海道の実務現場では、広大な面積と人口分散を背景に「非線引き都市計画区域」や「用途地域の指定のない白地地域」が大部分を占め、教科書通りの用途地域区分がそのまま通用しないという構造的な実務のズレに直面する。北海道では、地方都市や町村部の多くにおいて市街化区域と市街化調整区域を区分しない非線引き都市計画区域が広く設定されており、用途地域が指定されていない白地地域が広範に存在する。こうした区域では、建築基準法に基づく特定行政庁の形態制限指定によって建蔽率や容積率、斜線勾配が個別に指定されるため、一律の用途地域規定だけを頼りに施工ヤードや工事関係施設を計画すると、敷地境界や斜線制限に抵触するトラブルを招く。さらに、近年開発需要が急増するスキーリゾート地などの準都市計画区域においては、周囲の自然環境保全と景観調和のため道や町独自の形態制限や地区計画が上乗せされる一方、冬期間の豪雪時には敷地内や接道部への堆雪スペースの確保が絶対条件となるなど、教科書的な用途制限にとどまらない北海道独自の土地利用管理が求められる。

現場での扱い方

  • 工事用仮設ヤード・土捨場選定時の用途地域確認と用途外使用の防止

    工事着工に先立ち、現場事務所や宿舎、資機材置場、残土仮置き場として使用する土地の用途地域を都市計画図で確認する。特に第一種低層住居専用地域などの住居系地域では、一定規模を超える事務所や作業場の設置が制限される場合があるため、土地利用規程を遵守し、住宅地周辺では騒音・振動防止対策や大型車両の通行制限を施工計画書に明記する。

  • 非線引き区域・白地地域における建築形態制限と接道要件の確認

    北海道内の地方部で用途地域の指定のない白地地域や準都市計画区域において仮設建築物や恒久施設を配置する場合、北海道や所管市町村が公告している建蔽率・容積率・道路斜線勾配などの指定数値を事前調査する。一律の住居専用地域基準とは異なる独自の制限が課されているケースが多いため、建築主事や特定行政庁への事前相談を怠らない。

  • 堆雪スペース確保と周辺環境に配慮した敷地利用計画の策定

    用途地域内での施工管理においては、積雪期における敷地内堆雪や屋根雪の落雪が隣地や前面道路に越境して周辺環境を損なうことのないよう、配置計画段階で十分な空地を確保する。商業地域や近隣商業地域のような建蔽率の高い密集市街地では、外部排雪ルートの確保や融雪設備の設置をあらかじめ計画し、地域住民との円滑な合意形成を図る。

資格試験での出題

2級土木施工管理技士施工管理技術検定の第一次検定(法規)において、都市計画法に基づく地域地区としての用途地域の位置付け(住居系・商業系・工業系の区分)、市街化区域における指定原則、および建築基準法第48条に基づく建築物の用途制限に関する知識が頻出する。

参考(一次情報)

関連する工種で、資格取得を支援する道内の会社 195社

出所:北海道入札参加資格者名簿の加点項目「技術者の育成」。会社の自己申告ではありません。

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