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法規

道路占用許可・道路使用許可

どうろせんようきょか・どうろしようきょか

道路占用許可・道路使用許可とは

道路占用許可・道路使用許可(どうろせんようきょか・どうろしようきょか)とは、道路上やその地下・上空において工事や作業を行ったり、工作物・物件を設置したりする際に必要となる、根拠法および目的が異なる二つの公的許可処分である。道路占用許可は道路法に基づき、足場、仮囲い、管路、電柱などの工作物や物件を設けて「継続して道路を使用」する場合に、道路の構造保全および円滑な交通の確保を目的として道路管理者(国、都道府県、市町村等)が許可する。これに対し道路使用許可は道路交通法に基づき、道路における工事・作業や資材搬入、工作物の設置など「一般交通に著しい支障や危険を及ぼすおそれのある行為」を行う場合に、交通の安全と円滑を目的として所轄警察署長が許可する。土木・建築工事において道路敷地内に足場を設置して掘削作業を行う場合のように、両方の要件に該当する工事では、道路管理者への道路占用許可申請と所轄警察署長への道路使用許可申請の双手続を行い、双方の許可を取得しなければ施工できない。

全国の基準

施工管理技術検定等の全国基準において、道路占用許可と道路使用許可の法体系および許可権者の峻別は頻出事項である。道路法において、工作物等を設け継続して道路を使用する者は道路管理者の許可を受けなければならないと定められ、占用の期間は道路法施行令により水道・電気・ガス等の公益物件(義務占用)は「10年以内」、一般物件は「5年以内」と規定されている。一方、道路交通法では、道路において工事若しくは作業をしようとする者等は所轄警察署長の許可を受けなければならないと定められている。両手続の連携として、道路法および道路交通法の規定により、双方の適用を受ける行為の申請書提出は警察署長または道路管理者のいずれかを経由して行うことができると規定され、道路管理者と警察署長との間での事前協議が義務付けられている。

教科書どおりにいかないところ

教科書や法令解説では「道路占用と道路使用は窓口ワンストップ制度があり、一方の窓口を経由して一括提出すれば一体的に円滑処理される」と教わる。しかし、積雪寒冷地である北海道の土木現場実務では、この制度趣旨通りの一本化を鵜呑みにすると致命的な工程遅延に直面する。北海道開発局の道路占用基準(工事用足場設置等の手引き)において申請から許可までの標準処理期間は「3週間(21日)」と定められているが、道内の広大な管理区域では道路管理者(出張所)と警察署の管轄境界が一致しないことが多く、形式的な経由提出に頼ると書類送付や相互照会だけで大幅な日数を空費する。さらに北海道特有の制約として、冬期間の除雪・排雪作業との競合が挙げられる。道路上に足場や仮囲い等の占用物件を設ける場合、本州標準の建築限界を満足するだけでは不十分であり、大型除雪機械の作業幅や路肩への堆雪スペースを確保した離隔計画を立てなければ、除雪圧による倒壊や接触事故を引き起こす。また舗装工事完了箇所の掘り返し規制(アスファルト舗装で「概ね5年」、セメントコンクリート舗装で「概ね7年」)に加え、地盤凍結期には埋戻し沈下や除雪障害を防ぐため原則として開削を伴う占用工事が厳しく抑制される。机上の経由申請に頼らず、除雪限界や掘り返し規制を織り込んだ図面を用い、道路管理者・警察署の双方へ早期個別協議を行うことが北海道実務の要諦である。

現場での扱い方

  • 道路管理者と所轄警察署への早期持ち回り事前協議

    北海道では道路管理者(開発建設部出張所や建設管理部)と所轄警察署の管轄がずれることが多いため、形式的な窓口一括経由提出に頼らず着工前に双方へ個別に事前協議を行う。北海道警察の案内通り申請書・添付書類を「2部」作成し、双方の指摘事項(保安設備、交通規制時間帯、迂回路)を事前にすり合わせて手戻りを防止する。

  • 大型除雪車の作業幅員と路肩雪堆積スペースを考慮した離隔確保

    冬期に道路敷地内へ工事用仮囲いや足場等の占用物件を設置する場合、車道境界からの離隔に加えて大型ロータリー除雪車等の通過幅員および排雪余地を確保する。除雪作業時の雪圧による仮設物倒壊や除雪ブレードとの接触事故を防ぐため、平面図・断面図へ冬期有効幅員を明記して占用・使用許可の条件に適合させる。

  • 冬期掘り返し抑制と舗装規制期間の事前調査・工程計画

    道路占用に伴う管路埋設や掘削工事では、北海道開発局の掘り返し規制(アスファルト舗装で「概ね5年」、コンクリート舗装で「概ね7年」)の該当有無を事前に調査する。さらに凍結地盤の掘削・埋戻しに伴う春先の段差・路面沈下や除雪障害を回避するため、掘削を伴う占用工事は秋期までに完了させるか、緊急工事を除き春期以降へ工程をシフトする。

資格試験での出題

2級土木施工管理技士施工管理技術検定の第一次検定(法規)において、道路法に基づく道路占用許可(道路管理者・占用期間基準)と、道路交通法に基づく道路使用許可(所轄警察署長・工事作業等の禁止行為解除)の許可権者や申請手続の相違が頻出する。

参考(一次情報)

関連する工種で、資格取得を支援する道内の会社 148社

出所:北海道入札参加資格者名簿の加点項目「技術者の育成」。会社の自己申告ではありません。

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