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北海道の建設業は冬どうなる?通年雇用の実態

北海道の建設業は冬どうなる?通年雇用の実態

Photo by Unsplash

北海道の建設業は冬でも仕事があり、近年は通年雇用が主流になりつつあります。除雪や屋内工事、設備工事などで冬季も稼働する会社が増えているためです。北海道には11,975社の建設会社があり、冬の働き方は会社選びで大きく差が出ます。この記事では、冬の仕事の実態と収入不安への具体的な対策を解説します。

冬の建設業の仕事は「なくならない」

かつて北海道の建設業は「冬は仕事が止まる季節労働」というイメージがありました。しかし現在は状況が変わっています。冬季でも需要が高いのが除雪・排雪業務で、自治体や企業から委託を受けて道路や駐車場の雪を管理する仕事は、むしろ冬にこそ発注が集中します。加えて、建築工事では屋内の内装・設備工事が冬に進められることが多く、北海道で建築工事に対応する7,993社の多くが冬も現場を動かしています。屋外の土木工事が減る一方で、別の仕事に切り替えて稼働する会社が増えているのが実態です。国や自治体も建設業の担い手確保に向けて通年雇用を後押ししており、季節ごとに人を入れ替える古い体制から脱却する企業が増えています。そのため「冬は無職になる」という心配は、会社選びさえ間違えなければ現実的なリスクではなくなっています。

除雪・屋内工事・設備が冬の主力

冬の建設業を支えるのは、主に除雪、屋内工事、設備工事の3つです。除雪は重機オペレーターの需要が高く、冬季限定で収入を確保できます。屋内工事では建築の内装や改修が中心になり、天候に左右されずに作業を進められます。さらに管工事(北海道で1,397社が対応)や電気工事(同1,024社)は、暖房・給湯・融雪設備のメンテナンス需要が冬に高まります。こうした専門工事を持つ会社は、季節を問わず仕事が途切れにくいのが強みです。実際、北海道では一般土木工事に対応する8,472社の多くが、冬季は除雪や屋内作業へ人員を回すことで一年を通じた稼働を維持しています。屋外工事が中心の会社ほど冬に仕事が減りやすく、複数の工事分野を持つ会社ほど冬も安定して稼働できる傾向があります。会社の対応工事の幅は、冬の仕事量を左右する重要な指標です。

「通年雇用」は北海道が加点する公的な評価項目

冬の働き方を会社選びで見極めるとき、求人票の文言より確かな手がかりがあります。北海道の入札参加資格者名簿では、企業の審査で「通年雇用」と「維持除雪功労者表彰等」が加点項目として設定されており、どの会社が加点を受けたかが公的な記録として残っています。冬季も人を雇い続ける体制や、除雪で表彰された実績が、行政の評価として数値化されているということです。

加点を受けた企業の割合は、工事分野によって大きく異なります。

対応工事通年雇用で加点維持除雪功労者表彰等で加点
水産土木工事208社(16.5%)205社(16.3%)
森林土木工事259社(15.2%)258社(15.1%)
農業土木工事274社(14.3%)278社(14.5%)
電気工事77社(7.5%)3社(0.3%)
管工事73社(5.2%)20社(1.4%)
舗装工事19社(2.1%)30社(3.3%)
建築工事88社(1.1%)31社(0.4%)
一般土木工事75社(0.9%)57社(0.7%)

季節性が強いと思われがちな水産土木・森林土木・農業土木こそ、通年雇用の加点を受けた企業の割合が高いことが分かります。屋外作業が冬に止まる分野ほど、冬季の仕事を確保する体制を意識的に整えてきた結果と読めます。逆に建築工事や一般土木工事は母数が大きく、通年で稼働する会社とそうでない会社が混在しているため、割合としては低く出ています。分野で選ぶより、個々の会社を見る必要がある領域だといえます。

地域によって「冬の働き方」の標準が違う

同じ加点項目を地域別に見ると、冬の雇用慣行が地域ごとに違うことが見えてきます。通年雇用で加点を受けた企業の割合は、網走市で16.2%(16社)、北斗市で13.6%(14社)、室蘭市で11.9%(25社)と高い一方、札幌市は2.3%(83社)にとどまります。社数そのものは札幌市が最多ですが、市内の建設会社3,544社という母数に対する比率では地方都市の方が高くなります。

除雪の実績でも同じ傾向があり、維持除雪功労者表彰等で加点を受けた企業の割合は稚内市8.5%(7社)、千歳市4.1%(6社)、釧路市3.5%(14社)、岩見沢市3.5%(6社)と、豪雪地・寒冷地で高く出ます。冬の仕事を軸に転職先を探すなら、札幌以外の地域にも目を向ける価値があります。これらはいずれも北海道の入札参加資格者名簿に基づく公的な記録で、求人広告の表現とは別の、検証できる情報です。

冬の収入はどうなる?不安への対策

読者が最も気にするのが「冬に収入が下がらないか」という点です。結論として、通年雇用の会社を選べば冬でも給与は安定します。対策は3つあります。1つ目は、除雪業務や屋内工事を持つ会社を選ぶこと。2つ目は、電気・管工事など通年需要のある専門資格を持つこと。3つ目は、雇用形態を確認し、月給制で年間を通じて給与が支払われる会社を選ぶことです。日給制の場合は冬に収入が変動しやすいため、面接時に冬季の稼働状況を必ず確認しましょう。また、除雪や重機オペレーターの資格を持っていると冬季の仕事を確保しやすく、収入の下支えになります。冬のボーナスや手当の有無、閑散期の給与水準まで踏み込んで確認しておくと、年間を通じた収入の見通しが立てやすくなります。

会社選びで冬の働き方を見極める

同じ北海道の建設会社でも、冬の働き方は会社によって大きく異なります。通年で安定して働きたいなら、除雪委託の実績があるか、屋内工事や設備工事の比率が高いか、月給制かどうかを事前にチェックすることが重要です。加えて、その会社が入札参加資格の審査で通年雇用や除雪の加点を受けているかは、行政の評価という第三者の目線が入った判断材料になります。求人票だけでは分からない冬季の実態は、企業の対応工事や規模から推測できます。Tsukurasでは各社の対応工事分野を確認できるため、冬も仕事が途切れにくい会社を効率的に探せます。気になる会社が見つかったら、面接で冬季の具体的な仕事内容や雇用形態を直接確認すると、より確実に自分に合った職場を選べます。冬の働き方を軸に会社を比較することが、北海道で長く安定して建設業を続けるための近道です。

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本データは国税庁・北海道の公的情報を基に編集しています。掲載企業は順次更新中です。